米国高配当株ETF投資の始め方
米国高配当株ETF投資では、外国株式口座を作る必要があります。
といってもそんなに難しい訳ではなく、SBI証券や楽天証券のサイトで口座を開設すれば、外国株式口座についても同じ要領で開設することができます。
英語が出来なくても開設できますのでご安心を。
また、米国株なので通貨は基本的にドルになりますが、円のまま購入することもできます。
円で購入する場合、口座にある円預金がドルに替えられますので、為替取引が行われます。
ちなみに、為替取引では、SBI証券では1ドルにつき0.25円の手数料が発生します。
米国株の購入といっても、日本株の購入と実質的に変わりません。違うのは、為替取引の手数料がかかること、取引時間が日本時間では夜中、基本的にドルでやり取りされるくらいです。
米国の取引時間は、日本時間で夜11:30(サマータイムでは10:30)~翌6:00(サマータイムでは翌5:00)となっていますので、この間に取引されます(予約注文もできるので、ずっと起きている必要はないです)。
外国株式口座が開設されれば、高配当株ETFを買うことができます。
米国高配当株ETF投資ではこれを買う
米国高配当株ETF投資で購入すべきファンドとして、VYM、HDV、SPYDが有名です。
これらは、何れも米国の高配当株を組み込んだETFとなっており、それぞれ米国の有名な証券が運用しています。
VYM
VYMは、バンガード社が運用しているETFです。
資産総額が260億ドルと大きく、構成銘柄数が400程度と分散もきいています。
また、信託報酬が0.06%と低く、配当も直近で3.5%となっています。
もし、3個(VYM、HDV、SPYD)の米国高配当株ETFのうち、1つしか選べないのであれば、私ならこれを選びます。
HDV
HDVはブラックロック社が運用しているETFです。
資産総額は50億ドル。構成銘柄数は70~80程度となっています。
信託報酬は0.08%。配当は3.5~4.0%と配当がVYMよりもやや高くなっています。
HDVは、エネルギー関係の銘柄が多いのが特徴です。
SPYD
SPYDは、ステートストリート社が運用しているETFです。
資産総額は20億ドル。構成銘柄数は80程度となっています。
信託報酬は0.07%。配当は4.0%~4.5%となっています。
SPYDは、配当が高いのが魅力ですが、不動産関係の割合が高くなっており、景気にされやすいかも知れません。
コロナショックで最も影響を受けたのはSPYDでした。未だに株価が低迷してます・・・。
私の場合、VYMを主軸にして配当のよいSPYDを買っていますが、HDVが悪いという訳ではないです。
HDVとSPYDは構成銘柄があまり重ならないので、これらの組み合わせで買っている人も多いようです。
1本に絞るなら分散の効いたVYMがいいですね。
これらのETFを3分割で買うもよし、正解はないので自分の直感を信じて買い増ししましょう(笑)。
私的運用方法
ここからは、私の高配当株ETFの運用方法を紹介します。もちろん、私の運用方法が正解とは言えないので参考程度でお願いします。
高配当株ETF投資では基本売らない
高配当投資ETF投資では、一度買うと基本的には売りません。
どんなに下がろうともひたすら我慢。
高配当株ETFはあくまでも配当金を得るための投資なのだから含み損が出ても愚直に我慢です。
ちなみに、私の場合、コロナショックで一時期150万円(総投資額600万円)の含み損が出ました。
割合にして約25%の含み損です。
それでも耐え抜きました。今も含み損は残っていますが、今は5%程度です。
少しの含み損にも耐えれない方にはお勧めできません。
含み損が出ているときはひたすら買い増し
また、含み損が出ているときこそ買い増しのチャンスになります。
私は定期的に高配当株ETFを買い増ししていますが、含み損が出ているときに大きく買ったりしています。
含み損のあるときにたくさん買えば、購入単価も下げることができ、株数も多く買うことができます。
また、含み損のあるときは、配当金を再投資に積極的に回しています。
配当金を再投資に回すことで複利の効果が得られることになります。
含み益が出ているときは、配当金をお小遣いや生活費として使うもよし、再投資に回すもよし。お金が働いて稼いだお金(配当金)を有用に使いましょう。
高配当株ETFをNISAで運用すべし
高配当株ETFの配当金をそのまま貰えればいいのですが、実際に貰えるのは税金を差し引いた後のお金になります。
まず、米国では10%の税金がかかります。さらに、日本人なので日本の税金20%もかかってしまいます。
そこでお勧めしたいのは、NISA口座です。NISA口座を使えば、日本の税金はかかりません。
配当金が多くなればなるほど、税金も大きくなります。ありがたいことに、外国株でもNISA口座(つみたてNISAは無理)が使えるので、高配当株ETFをやるなら積極的に利用しましょう。
なお、特定口座でも、確定申告で税金を一部取り戻すことができます。
分割投資か一括投資か
高配当株ETFでは、投資額が多いほど配当金も多くなります。
まとまった金額を投資するのでれば、一括投資をお勧めします。
しかしながら、一括投資の場合には高値掴みをしないように投資時期を考える必要があります。
高値掴みをしてしまうと、投資していきなり含み損に転落する可能性があります。
その後も、定期的に買い増しすれば、いつかは含み損がなくなりますが、一括投資の投資額が大きいと、なかなか含み損が消えないこともあります。
どの時期が安いかなんて誰もわかりませんが、不安に思うなら時期を分散して少しずつ投資するなど、リスクを少なくする工夫が必要です。
暴落時に備えて資金を用意
高配当株ETFも株価が暴落することがあります。
こんなときに資金を取っておけば、沢山の株を買うことができ、購入単価を下げることもできます。
沢山の資金があればあるほど暴落時には有効ですが、その分だけ資金を遊ばせることにもなってしまいます。
私の場合、投資資金の20%をいざというときの資金として用意しています。
ちなみに、預金の代わりに米国の債券ETF(BND、AGGなど)に投資する方法もあります。
BNDやAGGならリスクも少ないし、債券なので毎月配当金もでます。
もちろん、絶対に元本が保証されるという訳ではないけど、預金として寝かせるのは勿体ないという方にはお勧めします。
まとめ
- 配当金を優先するなら米国高配当株ETFをお勧め
- 具体的な商品は、VYM、HDV、SPYDの何れか、もしくはこれらの組み合わせ
- 一度買ったら含み損が出ても絶対に売らない
- 含み損が出たら買い増しのチャンス
- NISA口座を有効活用する
高配当株ETFは、インデックス投資と並んで人気があります。
どちらが優れているとかはではなく、好みの問題で私自身高配当株ETFに投資しています。
インデックス投資では、いまいち投資している実感が得られないという方は、高配当株ETFを是非検討下さい。
外国株式口座が開設されれば、Amazonやappleなどの個別株も買えます。